3人の子どもを育てる中で、また、たくさんの子どもたちと出会う中で、何が学力のもとになるのか、何が生きる力になるのかを考えるチャンスをたくさん頂いてきました。 そして学力とは自分で学んでいく力のことだと気がつきました。
海外のインターナショナルスクールで教えていたとき、欧米の教師たちの発想の豊さにびっくりしました。考え方が柔軟で多角的に物事を見る力があるのです。1枚の紙皿で何が作れるか話し合ったときに、私のアイデアはいくつもありませんでした。しかし、彼らからは止めどもなくアイデアがあふれてくるのでした。
日本では、黒板に書かれたことをノートに写し、それを暗記してテストの点数を上げることが勉強だと考える傾向があります。そしてテストの点数が良いと評価が高くなるのが一般的です。
私は自分が受けて来た教育、そして教師として行ってきた学校での教育の結果をここに見たような気がしました。ショックを受けました。教育の質が違うことを思いました。そのインターナショナルスクールでは、生徒の評価の仕方も全く違いました。テストの点数が良いだけでは良い成績はもらえません。レポートが重要な評価対象となっていましたし、授業中何も自分の意見を言わずにいるならば高い評価はありません。日本の教育が受身形だとすると彼らは能動形です。
自分で考える、作り出す、自分の意見を持つ、これが能動形の学習スタイルであり、教育なのです。その違いがはっきり分かりました。