この頃、「ライフプランナー」という言葉を聞きます。ひとりひとりを大切に考えるオーダーメイドの生命保険をアドバイスしてくれる人のことでしょうか。この十把一絡げではない「ひとりひとりを大切にしたオーダーメイドの」というところがキーワードです。
教師もひとりひとりの生徒の状況を把握、分析して、それぞれにあった学習プランや学習方法をアドバイスする者、つまり「ラーニングプランナー」という役割に変わりつつあります。今までの教師の役割は「知識の伝達者」これからは「学習活動の設計者&モーチベーター」と言っている人がいます。
私が欧米の教師たちの授業に見た、生徒中心の学習スタイルということです。今までの一般的な日本の学校での授業は教師中心の学習スタイルです。つまり、能動態スタイルか受動態スタイルかということです。受身的な授業スタイルだと自分で考える力がなかなか育っていかないように思います。だからいつまでたってもマニュアルがないと、指示されないと動けないということになります。
これは学校だけに限らず、家庭でもその傾向があると思います。親の指示がないと決断できなかったり、親からひとつずつ指示されるので、考えるチャンスが少ないといった傾向です。統計をとって調べたわけでもないので、はっきりとそうだとは言えませんが、この考えるチャンスが少なくなってきているので、算数や数学の文章問題で何をいっているのか、何を問われているのか分からない生徒が多くなってきているような気がします。
子どもたちの可能性に水やりするには、ある時はほっておいて考えさせるのが大切だと思います。この考える力を培うことが私が考えていることです。ほっておくことは放任とは違います。子どもの可能性を期待して待つということだと思います。人間には何かを生み出していく、作り出していく力が備わっていると考えます。だからどの子どもにもこの力があります。
子どもたちの可能性を引き出していくのが教師や親の役割だと認識してきましたが、この仕事は本当に難しいときがあり、教師や親は反対のことをしてしまうことがよくあります。「教師」という肩書きがつくとつい、この反対のことをしてしまいがちですが、「ラーニングプランナー」という肩書きだと、何だかできそうな気がします。
「ひとりひとりを大切にしたオーダーメイドの」「ひとりひとりの可能性を引き出すことのできる」教育をしていく「ラーニングプランナー」になりたいです。